2015年5月20日水曜日

リュリ:町人貴族 Lully:Le Bourgeois Gentilhomme

リュリはイタリアで生まれ、少年の頃フランスに渡り、ルイ14世の音楽家として活躍しました。モリエールと合作でコメディ・バレエ「町人貴族」を生み出し、大ヒットしました。現在でも毎年さまざまな劇場で上演されている演劇の重要なレパートリーの一つです。コメディ・バレエという分野は単なる喜劇にとどまらず、演劇、舞踊、音楽(楽団と歌)の要素がそれぞれに重要な役割を持っています。
「町人貴族」は、大金持ちのブルジョワのムッシュー・ジュルダンが貴族になりたいという願望を持ったものの、貴族の教育を受けていないので、教養や作法を学ぶことを決意、音楽、ダンス、武術、哲学の教師が訪れる。あまりの無知と教養のなさをさらけ出すムッシュー・ジュルダン。貴族ではないことを理由に、ジュルダンの娘との結婚を許されなかったクレオントは、トルコの王子になりすまし、自分とジュルダンの娘との結婚を認めればトルコの貴族の称号「ママムシ」を与えると提案する。喜び受け入れるジュルダン。トルコのセレモニーのための行進曲と題された曲は単独でも演奏される機会のある曲。リュリらしいはっきりとしたリズムと威厳のある管弦楽法が特徴的。

トルコのセレモニーの為の行進曲


 
「町人貴族」全体の動画はこちら(フランス語とイタリア語の字幕)
この版は、ベンジャマン・ラザールによって、当時の発音の仕方や音楽の演奏の仕方などを研究した上で上演された完全復刻版。個人的には最も素晴らしいバージョンだと思います。



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